前回のフライトシミュレーター用自作タッチミニパネル(その1:紹介編)の前回予告で製作編の予定にしていましたが、書き始めるとあまりにも準備段階が多かったので製作準備編に変更させていただきました。申し訳ございません。
なお、部品発注後にソフトウェアのインストールを説明させていただくつもりでしたが、部品発注後にソフトウェアのインストールがうまく出来ないと部品が届いても詰んでしまいますので、先にインストールと出来るだけの設定を完了していただいてから部品を発注していただくことにしました。
電子工作大好きで開発環境の構築なんて簡単と思われている方は、部品発注を先にしていただいた方が良いと思います。
ソフトウェアのインストールでつまづいた方は問い合わせメールにて質問してください。コメント欄ではやりとりがしにくいので問い合わせメールでお願いいたします。
目次(クリックで展開)
ソフトウェアインストールと設定
準備・設定するソフトウェアは以下になります。
- Arduino IDE(開発環境)
- Arduino IDEにESP32の拡張モジュールインストール
- Nextion Editor 液晶パネルのコンパイルと転送に利用
- T.M.Pシステム本体
- xplDirect(X-Plane11用インターフェース)
- SPAD.neXt(FS2020用インターフェース)
1.Arduino IDE(開発環境)のインストール
- Arduino IDEのサイトのSoftwareからArduino IDEをダウンロードします。
(本ブログ執筆時点の最新バージョンは1.8.16でした。OSを選ぶと寄付金額が出て驚きますが、[JUST DOWNLOAD]でダウンロードが始まります。) - zip形式でダウンロードされますので解凍して解凍できたフォルダーをお好きな場所に置いてください。
デスクトップやC:\program filesに置くことはお勧めしません。 - ESP32用のデバイスドライバをダウンロードしてインストールしておきます。「CP210x Universal Windows Driver」をダウンロードして、ZIPファイルですので解凍してインストールします。なお、これはESP32を私のAmazonリンクから購入されるとメーカーのWEBサイトで日本語で詳しく説明されています。別メーカーのESP32を購入された場合はこのドライバが使えるかどうかはわかりません。
2. Arduino IDEにESP32の拡張モジュールインストール
- これも同じく私のAmazonリンクからESP32を購入されるとメーカーのWEBサイトで説明されています。
- Arduino IDEを起動します。
- メニューバーの「ファイル」から「環境設定」をクリックして開きます。
- 「追加のボードマネージャーのURL」の部分に以下のURLをコピーして貼り付けてOKを押します。
https://dl.espressif.com/dl/package_esp32_index.json - メニューバーの「ツール」→「ボード」→「ボードマネージャー」を選びます。
- 検索ボックスに「esp32」と入力してENTERを押すと「esp32 by Espressif Systems」と表示されますので
必ず「バージョンを選択」の所で「1.0.3」を選択してからインストールボタンを押してください。
1.0.3以降のバージョンではコンパイルと実行ファイル転送は正常に出来ても動作いたしません。 - 「ツール」→「ボード」→「ESP32 Arduino」→一番上の「ESP32 Dev Module」を選択します。
3.Nextion Editorのインストール
- タッチパネル用の開発環境をNextionのサイトからダウンロードとインストールします。EXEとZIPがありますのでお好きな方をダウンロードしてください。私はEXEのインストーラー付きをダウンロードいたしました。
4. T.M.Pシステム本体のダウンロードと保存場所の決定
- Discman777さんのYoutubeチャンネルの概要欄にあるダウンロードサイトのリンク(Googleドライブ)に飛びます。
- 本ブログ執筆時点の最新バージョンは1.09.14になっております。右上隅のダウンロードマーク(↓)をクリックしてダウンロードします。(バージョンはリリース日を表しています。2021/09/14のリリースです)
- 同じくZIPファイルですので解凍していただきます。
- Arduinoのプロジェクト(Arduinoではスケッチと呼びます)の場所を指定する必要がありますので、場所を決めてください。デフォルトではマイドキュメントに置く設定になっています。私はDドライブに「arduino-sketch」というフォルダを作ってそこに保存しています。どこでも結構ですのでフォルダを作っていただきます。
- Arduino IDEを起動して「ファイル」→「環境設定」を選択し「スケッチブックの保存場所」を4.で決めた保存場所に変更してください。(私の場合はD:¥arduino-sketchになっています。)
- 4.5で決めた場所にT.M.Pシステムの解凍したフォルダを移動します。
- 4.5で決めた場所に「T.M.P.1.09.14」というファルダがあると思います。そのフォルダを開くと「libraries」のフォルダがありますのでそれを開くと「T.M.P」と「XPLDirect」という2つのフォルダがありますのでその2つのフォルダをコピーして元の4.5で決めた保存場所に戻ると同じく「libraries」フォルダがありますので、そこに貼り付けます。
(私の場合はD:\arduino-sketch\librariesに貼り付ける事になります。)
5.xplDirect(X-Plane11用インターフェース)のインストール
x-plane11をお持ちでない方はこの作業は不要です。
- xplDirectのダウンロードページに飛びます。
- 「Download Here:」と書いてある少し下に「XPLDirectPlugin.zip」のリンクはリンクが切れていますので、コメント欄の少し上に5つリンクが並んでいるところの「XPLDirectPlugin.zip」をクリックしてダウンロードします。
- zipファイルなので解凍します。
- 解凍して出来た「XPLDirect」フォルダをx-planeのインストールフォルダの中のResources\pluginsフォルダにコピーします。
- x-plane11を起動させてメニューのpluginsの中にXPLDirectがあればOKです。
x-plane11はプラグインありきのフライトシムですので、x-plane11をお持ちの方はこの辺は慣れておられると思います。
6.SPAD.neXt(FS2020用インターフェース)のダウンロード
FS2020をお持ちでなければ必要ありません。
この接続インターフェースは有料のソフトで、14日間のトライアル期間があります。ハードウェアがまだ完成していなのにインストールするとトライアル期間が短くなってしまうのでダウンロードするだけにとどめておいてください。ダウンロードするURLはT.M.P.1.09.14フォルダのDocumentationsフォルダにSPAD.neXt_Setup.pdfがありますのでそれを参照してください。
7.コンパイルテスト
arduino IDEが正しく動作・設定できているか確認するためにコンパイルのテストをしてみます。
- arduinoのスケッチフォルダを開き「T.M.P.1.09.14」フォルダ内の「T.M.P.2」フォルダ内の「T.M.P.2.ino」ファイルをダブルクリックして開きます。
- ツールバーの左端のチェックマークに〇をクリックしてしばらく待ちます。
- 白文字で「最大1310720バイトのフラッシュメモリのうち、スケッチが343708バイト(26%)を使っています。
最大327680バイトのRAMのうち、グローバル変数が47152バイト(14%)を使っていて、ローカル変数で280528バイト使うことができます。」と出ればコンパイルは成功です。(表示されるバイト数等は違うかもしれません) - もし赤字で「GlobalVars.h: No such file or directory」等が出ればおそらく4-7が間違っていてライブラリが読み込めていないです。
まだ設定やチェックする項目はあるのですが、これ以上は部品があった方が良いので、次ページの部品調達に進んでください。