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SONY MDR-CD900ST 断線修理と改造

初めに

10年以上前にDTM用として愛用していたSONY MDR-CD900STですが、左ハウジングのケーブルが出ているところから断線しました。片づける時、ケーブルをぐるぐる巻きにするから断線するのはわかっているんですが、やっぱりやっちゃいますよね。そのうちDTMはあまりやらなくなったのと、耳たぶが大きい私は長時間装着していると耳が痛くなってしまうのでヨドバシで試聴して買ったaudio-technica ATH-A900Xを使いだすようになり、MDR-CD900STはしばらく飾りだったのです。最近オーディオインターフェースを買い増ししたのでまたちょっとDTMやりたくなってきて、どうせ修理するなら左ハウジングからミニプラグで抜き差しできるようにしたくなり近くのマルツ(電子パーツのショップ)でミニジャックなど部品だけは購入していたんです。ただ時間に余裕がなくて、またもや放置していたのですが、これではいかんと一念発起ついに改造に着手しました。なお、同じような改造をされる場合は怪我したり、失敗すると修理不能となりますのでお約束ですが自己責任でお願いします。

1.下調べ

まずはyoutubeで下調べしました。「MDR-CD900ST 修理」や「MDR-CD900ST 改造」で結構出てきます。同じようにハウジングからミニジャック出しておられる方もおられましたので参考にさせていただきました。またミニジャックにハンダ付けするのはいつも「アチチ」となったり固定がめんどくさいので良い方法が無いかと調べていると見つかりました!ハンダゴテを良く使う人から見たら当たり前なのかもしれませんが私には目からウロコの商品でした。

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もう脊髄反射の勢いでポチりました。パーツ店で見ていたら即買ってましたが、今まで見たことなかったのです。これが到着してからの作業開始にすることとしました。

2.事前準備の買い物

下調べでケーブル出ているところにステレオミニジャック(メス)をつけるためには穴を4mmから6mm位にする必要があります。電動ドリルでは大げさでケガしそうなので近くのホームセンサーでリーマーを購入。またケーブルが出ているところは少し厚みがありステレオミニジャックの取り付けネジがぎりぎりなので少し削るためにヤスリも購入。音響用のハンダもあったので購入しましたが、家に帰って工具箱を見ると同じものが以前に購入していました(笑)

3.いよいよ取り外し

イヤーパッドを外して、ドライバを止めているネジ4ケ所を外します。中には吸音材が入っています。
断線部分はわかっていましたのでカット。付け根の部分にゴムブッシュが付いているのでそれも外します。

4.ケーブル側にミニジャック取り付け

ミニジャックを拡大鏡で見ながらハンダ付けしている写真

とりあえずカットしたケーブルの方にステレオミニジャックをハンダ付けします。ここで調べものステレオミニジャックは一番根本がアース。真ん中が右チャンネル。先端部分が左チャンネルのようです。間違いないようにテスターでチェックしながらハンダ付けします。ここで例の秘密兵器のヘルパー登場、こんな便利なものなぜ今まで買わなかったのだろうと後悔しました。ハンダ付け後、不要な線はショート防止のためカットします。

5.穴をリーマーで広げます。

リーマーを使ってヘッドフォンの穴を広げている写真

本体左ハウジング側のケーブルの通っていた穴をリーマーで広げます。約4mmから6mm程度に広げます。これもノギスで測りながら慎重に広げて行きます。

6.段差をヤスリがけ

ヘッドフォンの出っ張りをヤスリで削った写真

穴が広がったらケーブルが出ている部分が少し段になっていて厚みがあり、ステレオミニプラグのメス側の固定ネジを止める隙間がありませんので、ヤスリで削ります。写真はちょっと削りすぎて黒の塗装部分が剥げてしまいましたので油性マジックで補修しました(^_^;)

7.ミニプラグ(メス)をハンダ付け

ミニプラグ(メス)を拡大鏡を見ながらハンダ付けしている写真

切り取ったハウジング内のケーブルにステレオミニプラグのメス側をハンダ付けします。当たり前ですがハンダ付け前に付属の絶縁チューブなどを通しておきます。これもアースはわかるのですが左右の極性を間違いないようにテスターで見ながらハンダ付けするのですが私が買ったステレオミニプラグにはR側に少しだけ赤い金属が付いていましたのでわかりやすかったです。

8.ミニプラグ(メス)の取り付け

ミニプラグをヘッドフォンに取り付けた写真

ステレオミニプラグを取り付けします。ハウジングをヤスリで削りましたがそれでもネジが2周も出来なかった位ギリギリでした。あとは吸音材を入れてハウジングをネジ止めしてイヤーパッドを取り付けて完成です。なお、私のイヤーパッドは数年前にボロボロになったので社外品に交換しています。これらのパーツが入手しやすいのも、さすがスタジオ標準と呼ばれただけの事はあります。

9.テスト

PCのサウンドドライバのテスト画面

テストで一番わかりやすいのはPCのサウンドドライバのテストです。(左ポロリン、右ピロリンっていうやつですね)これで両方聞こえるか、左右の配線を間違っていないかをチェックします。

最後に感想

いやー、修理してよかったです。ケーブル着脱式になった事だし、今後少し短い携帯電話用ミニプラグのケーブルとかカールコードのケーブルとか作ってみたくなりました。作らなくても売ってるかな?
ただ10年以上前のヘッドホンってこのハイレゾの時代にどうよ?とも思いましたが、調べるとどうやら今でも現役でスタジオ標準ヘッドホンの地位は揺らいでいないようです。
それほど良い耳ではありませんが、久しぶりにこのヘッドホンで音楽を聞いて初めてこのヘッドホンを買ったときの感動を少し思い出しました。

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